トラウマ級の切なさ(泣)、「桜のような僕の恋人」のあがき

今回紹介するのは、僕が今まで読んだ中で一番印象的で、切なくて心に刺さった物語です。ある人からおすすめされて読んだんだけど、その人はまだ読んでないっぽいし、他の人に勧めても誰も読んでない……ぽい( 一一)。

名作なのにbookoffで100円。

以前、住野よるさんの『君の膵臓をたべたい』をブログで紹介したけど、この宇山佳佑さんの『桜のような僕の恋人』も病気の恋人との恋愛ストーリーだよ。切なさ度段違いだけどね。まじで。

ストーリーは?

物語は、桜が満開の春の日、カメラマン志望の朝倉晴人が美容師の有明美咲に美容院で一目惚れするところからスタート。お花見デートに誘おうと美容院に行くんだけど、晴人はなんと美咲に耳たぶを切られちゃうんだ(痛い…トラウマになりそう)。包帯姿で病院から出てきた晴人に、美咲は泣いて謝り、晴人は「じゃあデートしてください」と誘うことに。美咲は兄の有明貴司が営む居酒屋「有明屋」で暮らしていて、周りの助けを借りながらデートに行く決心をするんだ。

晴人はカメラマンになる夢を語り、美咲は「夢なら何があってもカメラを続けなさいよ!」と背中を押す。彼は勇気づけられてプロカメラマンのアシスタントとして働き始める。最初は晴人に何も感じていなかった美咲も、彼の誠実さに惹かれて付き合うことになる。

でも、美咲が体調を崩して病院に行くと「早老症」と診断される。「早老症」は、通常の何十倍もの速さで老化が進んで1年で老衰で亡くなる病気(現実にもあるけど、この小説ではもっと老化が速い設定)。「春・夏・秋・冬」と章立てされているのは、美咲の余命が1年だからなんだね。そんな中、晴人からプロポーズされるも、美咲は病気のことがあって受け入れられず、最初で最後の一夜を共にした翌朝、黙って晴人の元を去っちゃう。

その後、病院の先生に手伝ってもらって新しい恋人ができたと嘘をつき、晴人と別れることに。美咲の兄・貴司は結婚資金を美咲の霊感治療に使って騙し取られたり、「私の方が先におばあさんになっちゃうね」と美咲が言ったりと、とにかく暗い話が続いて切なくなる。

そんな時、晴人は美咲の病気を聞き、有明家へ駆けつけてふすま越しに想いを告白し、美咲は涙を流す。晴人は美咲を写真展に招待し、そこに飾られていたのは、二人で一緒に見た景色ばかりで、最後の一枚は『変わらないもの』ってタイトルだった。美咲は変わっていく自分への恐怖心が和らぐけど、晴人に会わずに会場を後にする。。。。そして

読んでみてから

この小説を読んでから桜は僕の中では特別なものになった。ウチの敷地にも桜の木あるしね。小説だから実際にあった話じゃないけど、このブログ書いててもちょっとウルっと来てしまうな。

なんか漫画にもなってるし、ネットフリックスで映像化されたそうです。アマゾンプライムでは見れないようだね。残念。

予告編だね↓


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