──1960年、小さな農場で起きた「種を超えた母性」の物語
こういう話、弱いんだよね。
ネットを見てるとたまに流れてくる、動物のちょっといい話。
正直、作り話っぽいのも多いし、「はいはい」って流しちゃうこともあるんだけど、
この話だけは別だった。読んだ瞬間、胸の奥がギュッてなって、「あ、これは来るやつだ」ってわかるやつ。
舞台は1960年、アメリカのとある小さな農場。
ある日、1匹のメス猫が2匹の子猫を産んだんだけど、出産の途中で力尽きて亡くなってしまった。
残されたのは、生まれたばかりの、目も開いていない、体もまだほとんど動かない子猫が2匹。
当然、自分で体温を保つこともできないし、母乳も飲めない。
放っておけば、数時間〜数日で命を落としてしまう状態だったらしい。
農場の人たちも何とかしようとはしたけど、当時は今みたいにミルクや保温器具が簡単に手に入る時代じゃない。
そんな絶望的な状況の中で、信じられない出来事が起こる。
🐔 主役は年老いたニワトリ「クララ」
その農場の鶏小屋に、クララという名前の年老いたメンドリがいた。
特別なニワトリじゃなくて、どこにでもいる普通の鶏。
でもその日、クララはいつもと違う行動を取り始めた。
か細く鳴く子猫の声を聞きつけたクララは、
ゆっくりと歩み寄り、なんとその子猫たちを自分の羽の下に入れた。

ニワトリの羽の下って、ヒナを温めるための「命のゆりかご」なんだよね。
体温は38〜40℃くらいあって、卵を孵化させるために進化した仕組み。
その場所に、猫の赤ちゃんを入れてしまった。
しかもクララは、ただ入れただけじゃない。
子猫たちを潰さないように、何度も体の位置を調整しながら、
ずっと羽で包み続けたらしい。
この「潰さないように体勢を変える」ってところが、もうね…。
ニワトリって重たいし、普通に考えたら猫の赤ちゃんなんて簡単に押しつぶせる。
それなのに、本能で「この子たちは壊れやすい」って分かってたかのように、
ゆっくり、慎重に、何時間も寄り添っていた。
🐭 外敵からも守る「完全に母親な行動」
さらにすごいのは、クララは子猫たちをただ温めるだけじゃなかったこと。
・ネズミが近づくと追い払う
・カラスが来ると威嚇する
・夜の冷え込みが強いと、より深く羽で包む
完全に「子育てモード」なんだよね。
農場主も最初は「たまたま一緒にいるだけだろう」と思っていたらしいんだけど、
日が経つにつれて、明らかにおかしい(いい意味で)と気づく。
クララは子猫たちを連れて、鶏小屋の中を小さく歩き回り、
危ない場所から遠ざけたり、干し草のそばに連れて行ったりしていた。
そして極めつけが、エサのシーン。
クララはくちばしでパンくずや穀物を子猫の前に押して、
まるで「ここにあるよ、食べなさい」と教えるような行動を見せたらしい。
いやもう、完全に母猫の代わりなんだよね…。
🐱 子猫たちは無事に育った
数週間後、子猫たちは目を開け、よちよち歩き始めた。
普通ならこの時点で衰弱して死んでしまってもおかしくないのに、
クララの体温と保護のおかげで、2匹ともちゃんと成長した。
農場の人たちもこの奇跡を見て、
ちゃんと人間の手でミルクを与えたり、補助しながら育てていったらしい。
そして数か月後――
2匹は元気いっぱいの、健康な猫に成長。
でもね、面白いことに、
彼らは不安になると今でもクララのところへ戻り、
羽の下に潜り込む癖が残っていたそうなんだよね。
もう猫なのに、
心の中ではあのニワトリが「お母さん」なんだろうなって、思わされる。
🧠 なぜこんなことが起きたのか?
これ、実は動物行動学的にも説明がつくらしい。
ニワトリは卵を抱えている時期や、
ヒナがいる時期に「プロラクチン」というホルモンが大量に出る。
このホルモンは、「小さくて動くものを無条件に守る」スイッチを入れる働きがある。
だからクララは、
「猫かどうか」じゃなく、
「小さくて守るべき存在かどうか」だけで反応していた可能性が高い。
これを専門用語で
クロス・スピーシーズ・マザリング(異種間養育)
って呼ぶらしい。
人間でも、血のつながりがなくても親になる人がいるよね。
それと同じで、母性って「DNA」より「今そこにある命」に反応するものなのかもしれない。
🌍 この話の出典について
この話は、以下のような海外の動物系メディアやSNSで
何年も前から繰り返し紹介されているエピソードだよ。
- The Dodo(動物レスキュー・感動実話メディア)
- Bored Panda(世界中の感動動物エピソードまとめ)
- Reddit(r/aww, r/animals)
- Facebook・TikTokの動物ストーリー投稿
英語で
“Clara the chicken raised kittens”
“chicken adopts kittens farm 1960”
などで検索すると、同じエピソードを紹介している記事や投稿が多数出てくる。
1つの学術論文じゃなくて、
「当時の農場の実話が動物メディアで語り継がれているタイプの話」だよね。
🐔 なぜこの話はこんなに心に刺さるのか
この話がすごいのは、
ニワトリが猫を育てたっていう珍しさだけじゃなくて、
・見返りゼロ
・理解も打算もなし
・ただ「そこにある命を守る」
この純度の高さなんだよね。
ぼくがコロとララを見てるときも、
同じスイッチが入ってるのかな。
言葉はいらなくて、「守る」って行為だけで、ちゃんと愛になる。
この話を読むと、
人間ってややこしいなって思うと同時に、
「本当の優しさってこういうことだよね」って、
静かに教えられる感じがする。
やっぱり、いい話だよね。
